米シアトル水族館で新しい「Ocean Pavilion」建設へ
コーラル・トライアングルやインド太平洋地域の生態系がテーマ

米ワシントン州シアトルにあるシアトル水族館(Seattle Aquarium)では、新しい「Ocean Pavilion」の建設計画が進められている。同市に本社を置くLMN Architectsが設計を手がけ、2023年に完成する予定だ。

新しいパビリオンは、海洋環境の保護を目指すシアトル水族館のミッションのもと、気候変動や海洋酸性化などのグローバルな問題に焦点を当てるそうで、アジアの「コーラル・トライアングル」やインド太平洋地域の生態系をテーマとした展示を行うという。

既存のシアトル水族館に隣接し、新しいウォーターフロントとダウンタウンや歴史あるパイクプレイスマーケットをつなぐ歩道と交わるところに建設。

大型水槽にはサメやエイなどの大きな動物が泳ぎ、宝石のような小型水槽やダイナミックな展示には、海洋保護を訴えるストーリーを伝えるための新しい技術を導入。大型水槽に隣接するオープンな集会・観覧スペースはおよそ200人を収容、イベント開催など柔軟に対応できる。

建物の西側はウォーターフロントへ向かい、流れるような形状とさまざまな景色がピュージェット湾とその先の太平洋とのつながりを暗示。また、サメの目のようなガラス窓からは地上の広場や屋上テラスから展示を覗けるなど、屋内の活動をさまざまな角度から楽しめる。

展示は4つの主要な体験ゾーンで構成。パビリオンのデザインは、従来の「生態系の劇場」モデルではなく、人間と海洋生物の相互作用にもとづいて、海のエコロジーの繁栄を育む人間文化のモデルとなるものだそうだ。End