REPORT | 展覧会
2010.09.06 16:11
メゾン・エ・オブジェ等の取材で渡仏中の編集担当Kです。滞在中に気になった話題をいくつか紹介します。
まずは、メゾン・エ・オブジェ関連から。多彩なセクターによる膨大なアイテムによって見本市が構成されていることは、これまで何度も紹介をしてきました。なかには日本の生活からは到底想像できないものも並んでいます。そのなかで、いつも充実しているなと関心するのが、剥製などを中心とした「動物もの」。今回は特に気に留めて会場を回ってみたのですが、その数たるや……。テーマを持って見ると、思わぬ発見があるものです。こちらの会期も今日を入れて残すところあと2日。
パリのモンマルトルの界隈は、昔からアンティークショップが充実。そこに最近はコンテンポラリー系のギャラリーが加わり、古いものだけでなく、新しもの好きな人たちの姿も随分と散見されるようになりました。そんな場所でフラッと入ったお店。何と「AXIS」のバックナンバーが2冊、店頭に積まれているでは! しかも、そのうちの1冊は、レアな倉俣史朗特集の62号。値段は1冊10ユーロでした。「両方買ったら少しまけるよ」とは店の女主人の言葉。ほしい人は、18区feutrier通りのアンティークショップ「De l’autre côté de la Butte」へ急げ!
パリ滞在中にどうしても見たいと思っていたカルティエ現代美術財団で開催中の北野 武/ビートたけし展「Gosse de peintre – 絵描き小僧」(会期は9月12日まで)には、日曜日の午前中に訪れました。アートは高尚なものとよく言われますが、そんな現代美術の立場を痛烈に皮肉った内容は、見ていて爽快感すら覚えます。アーティストの北野 武を想像していた人たちは多いに面食らったことでしょうが、もう1つの人格ともいえるビートたけしを知って初めてこの人の本性に触れられるような気がします。ただ、ペインティングに関しては映画の「HANABI」で描かれていた繊細なタッチのほうが個人的に好きかもしれません。子供たちの笑い声が会場に響きわたる本展、ぜひ日本でも巡回してほしいものです。
今日はギャラリークレオで、三宅一生さんが手がける新プロジェクト「132 5. ISEEY MIYAKE」のプレゼンテーションを見る予定。幣誌最新号でもたっぷり紹介している衣服における新たなものづくりの革命が、ファッションの本場であるパリの人たちにどう受け入れられるのか、反応も含めて楽しみです。