NEWS | プロダクト
2019.06.14 09:36
自動車やバイクであれば、走行時の衝撃を吸収するサスペンションは欠かせない部品だが、西オーストラリア州ダンスバラに拠点を置く「Nauti-Craft」は、船舶のサスペンションシステムの設計と開発を専門とする企業だ。
同社が開発した技術は、より高度な乗り心地や制御、安定性を提供する「passive reactive interlinked hydraulic system」。船が受けた衝撃を油圧システムで吸収する仕組みだ。
船体とデッキや上部構造を分離させ、このサスペンションを採用することで、全身振動(Whole-body vibration)が最大75%減少し、これまでにないレベルでの衝撃吸収が実現したという。
実際、同社が公開しているムービーを見てみると、このシステムを搭載した船体の上下方向の揺れは、サスペンションのない一般的な船と比べてかなり少ないことがわかる。同社では、小型のレクリエーション用ボートから全長100フィート(約30m)の商業用の作業船まで、幅広い船に対応できるとしている。
日本企業とは、ヤンマーが同システムを搭載したコンセプトボートを2018年の「ジャパンインターナショナルボートショー」で公開。この画期的なボートが日本で見られる日もそう遠くないかもしれない。