NEWS | アート
2019.06.12 14:46
私たちが暮らすテクノロジーの時代とソーシャルメディアが引き起こした社会のパターンによって、私たちはバーチャルな相互作用ばかりに向かい、現実の社会的な相互作用にフォーカスすることはない。
そんな時代のために、ベイルートとミラノで活動するデザインユニット T SAKHIは、「Lost in Transition」を制作した。アーチ状につながった2つの椅子による都市のオブジェ=空間作品だ。
据え付けられたスツールは、お互いに面と向かって座ることで直接的な相互作用を促すこともあるし、書いたり、読んだり、周囲を楽しむためのひとりきりの時間に焦点を当ててもいる。
オブジェと空間のあいだにある境界をあいまいにしながら、「Lost in Transition」は、その多彩な側面から今日の空間のうつろいやすさに合わせている。
本作を通じてさまざまな環境における多様な空間構成を実現することで、都市のなかにつかの間の物語を紡ぎ出すのだ。