NEWS | テクノロジー
2019.05.15 13:49
高速の羽ばたきでホバリングができることで知られるハチドリだが、ドローンがこの羽根を持っていたら、災害で崩れた建物や物が散乱した場所でも通り抜けて、閉じ込められた犠牲者を発見できるかもしれない。
米パデュー大学の研究チームが開発するのは、そんなハチドリのように飛べるロボットで、鳥が毎日自然に行うさまざまな技を機械学習アルゴリズムで訓練。この柔軟な羽ばたく翼はAIと組み合わせており、表面に触れることで電流が変わり、ロボットは自ら新しい飛び方や地図を学習してくれるのだ。
また、従来の空気力学では、ドローンは自分の体重を支えるのに十分な揚力を生み出す必要があり、限りなく小さくすることはできない。
これに対して、ハチドリはこうした従来の空気力学を使わず、翼に弾力性や大きな迎角と揚力があるので、これを応用すればロボットの小型化もできることになる。実際、サイズが小さいほど、羽ばたきが多くなり、より効率的に飛ぶそうだ。
3Dプリントされたボディに、カーボンファイバー製の骨組み、レーザーカットした膜でできており、平均的なハチドリに合わせて12gのロボットと、1グラムの昆虫サイズのロボットを作製。ハチドリロボットは、最大27gのものまで持ち上げ可能。
モーターは2個だけで、それぞれが翼を制御。より高い揚力をつければ、バッテリーやカメラやGPSなどのセンシング技術を新たに搭載できる。騒音も少ないそうで、静かに飛行することが可能としている。