建築家集団 Studio PAREが手がける
オルゴールをモチーフにした建築「Valsolda music box」

2017年にイタリア・ミラノで設立された建築家集団 Studio PAREが公開した「Valsolda music box」は、同国とスイスの国境の町ヴァルソルダ(Valsolda)のフィルハーモニー管弦楽団のための設計案である。

40人の楽団を収容する新しいホールで、プロジェクトのコンセプトとして、金属製の機構と木製の箱の2つの要素で構成されているオルゴールをベースにしたデザインだ。

地下のコンクリートスラブには練習室があり、オルゴールを象徴する内部には金色の金属製のサービスコアを設け、外壁は木材で仕上げた。室内空間は柔軟に設計されており、コンサートでは格納式の座席を展開して120人の観客を収容。座席をしまえば地域コミュニティが使える無料イベントスペースになる。

外壁の木材はさまざまに操作可能で、悪天候を避けたり、室内に入る光を調節したりできる。夏の間は西側のファサードを開放することで、屋外の座席から演奏を楽しむことも可能。ファサードには楽譜にヒントを得たパターンで穴が開いており、点と線の数々は音階にした音符を表現している。End