NEWS | 建築
2019.02.12 16:42
高級アパートメント事業を手がけるCrown Groupがシドニーで建設中の「Arc」は、建築家 高田浩一が率いるKoichi Takada Architectsが設計を担当している。
同市のセントラル・ビジネス・ディストリクト(CBD)の重要な遺産が集まる地区に位置するこの建物は、周囲の環境を再活性化させ、より広い都市の文脈にまで広げ、街のスカイラインを成形し柔らかくするデザインだ。
建築遺産の石造りとその独特のアーチに着想を得ており、この二重性をファサードに導入。基壇とタワーに、変化の富んだ美しさを与えた。また、オーストラリア独特の曲線性と近隣の建物のレンガ造りを活用。遺産のような外観からは、人々を魅了する複雑さと本物らしさを感じさせる。
さらに、同建築では多層的な体験を提供。住居ロビーには、屋上アーチを反映した装飾を施し、ガラス張りのエレベーターからは、フレームのない景色が広がり、周囲の風景や街とのつながりを強調している。
赤みのある土のような外壁の質感のある色彩は、滑らかなグレー、鏡面状の壁、そして室内の白色で豊かさを感じさせる。
基壇の上の8階建てのアトリウムはCBD地区の公共施設を豊かにし、再生するものだ。これにより、タワーの要素が浮かびあがり、穏やかで有機的な形のスカイラインを形成している。