NEWS | プロダクト
2023.03.06 11:00
スポーツ用品メーカーの米ウィルソンは、3Dプリンタで制作したバスケットボール「3D Airless Prototype Basketball」をこのほど発表した。
バスケットボールは通常、空気を入れた内部のブラダー(空気袋)に何層もの素材を重ね、その上に皮革やゴムなどでできた8枚のパネルを貼り合わせてつくられている。
ウィルソンが開発したのは、この常識を覆す、空気を入れる必要がないボールである。同社の開発チームは、3Dプリンタを駆使して、内部が空洞で、表面に格子状の穴が無数に開いたボールをつくりあげた。
重量やサイズ、ボールをついたときのリバウンド力などは、規格で定められたバスケットボールの性能と同等。テストでも実証済みで、実際にプレーで使用することも可能だ。
このボールは、2023年2月18日に開催されたNBAのAT&Tスラムダンクコンテストで披露され、ヒューストン・ロケッツのKJ・マーティン選手がダンクシュートにチャレンジした。
まだプロトタイプの段階だが、空気を入れる手間が省けることから、今後の市販化が期待される。