刺繍作家・小林モー子が手がける
こんにゃく寿司とかき氷のお店「KON」

▲写真:本多康司

東京都渋谷区西原にある西原商店街の一角2020年秋、こんにゃく寿司とかき氷のお店「KON(コン)」がオープンした。

同店は、フランス・パリでオートクチュール刺繍を学び、現在はパリと東京に拠点をもち、西原にアトリエ「maison des perles」を構える刺繍作家・小林モー子が手がけるもの。

同氏が熊本で出会ったという「こんにゃく寿司」と、各地の旬の食材を用いた「季節のかき氷」を軸に、スペシャリストたちの監修のもと考案したオリジナルレシピで作る厳選されたメニューを展開している。

▲こんにゃく寿司と南関いなり 写真:本多康司

アトリエや自宅のような居心地よい空間に、親しい人たちを招き入れ、旅先で見つけた旬の食材をお裾分けしたり、シェフから教えてもらった特別なレシピをシェアしたりするような感覚で、訪れた人に心地よい驚きと美味しい時間を届けたいとの思いから生まれた場所だ。

▲季節のかき氷「ローストアーモンドと生キャラメル」 写真:本多康司

築60年の古民家を改修した店内には、以前の家主から受け継いだ造り付け家具や照明があり、これに合わせて、パリをはじめ各地で集めたアンティークの家具やオブジェ、現代作家のアートなど、店主がこれまで収集したものが飾られている。

エントランス空間には、木材や真鍮など美しく経年変化する素材を用いたり、面取りされた白壁を施すなど、店主の美意識とおもてなしの思いが込められている。職人の技や古きものと新しさを調和させながら、日本とフランスで得た店主の感性を融合させた空間を楽しむことができるだろう。End