上回転研究所・村上結輝が手がける
コーヒーかすを使った素材「カフェオレベース」

大量生産・大量消費・大量廃棄型の経済システムから、持続可能なものづくりである「アップサイクル」への転換が注目を集めている。

そこで、On-Coによる、廃棄物を軸にクリエイターと企業が集まるアップサイクルコミュニティ「上回転研究所」では、素材デザイナーの村上結輝が廃棄問題に対して、新素材開発というクリエイティブな手法でアプローチを行っている。

同氏は、2021年に「カフェオレベース」、2022年には廃棄石膏ボードを利活用した「resecco」などの新素材をリリース。「カフェオレベース」はコーヒーかすと牛乳から作る新素材で、ランプシェードや花瓶などを展開している。

身近な廃材を美しい素材に生まれ変わらせることで、アップサイクルの考え方や可能性を感じてもらい、社会課題を「自分ごと化」するきっかけを創出するという。また、今後の展開として、カフェや建築現場などで出る廃棄物を集め、現場の人たち自身でアップサイクルを行う流れを整備するそうだ。

上回転研究所では、ゴミのアップサイクルを考える機会を提供して、一人一人がゴミの分別を徹底したり、減量化したりする努力を行いながら、最終的にはアップサイクル自体が不要になる社会を目指している。End