AXIS 158号は6月30日発売です。

カバーインタビュー アトリエ・ワン (塚本由晴+貝島桃代、建築家)
「こういう道が開けそうだという枠組みづくりや 社会構築を考えたい。」
東京を中心に数多くの小住宅を手がけてきたアトリエ・ワン。住まう人の暮らしや思いをヒアリングすることから設計のコンセプトを引き出してきた手法は、震災後の復興支援においても、行政や土木が見過ごしがちな要素を埋める方法として生かされている。震災と復興に対する建築家のスタンス、歴史や社会のなかでの建築の位置付けなどを、塚本由晴、貝島桃代両氏に聞いた。

特集 ワークショップ進化論—創造的であるためのヒント
創造的な発想を促す手段の1つがワークショップであるならば、ワークショップそのものの考え方や手法も創造的であるはず。従来のやり方を踏襲するだけでなく、過去の成功体験にとらわれることもなく、社会と環境の変化に合わせてワークショップも進化・変貌を遂げてきているのではないだろうか。本特集では、ワークショップの最新事例を通して、手法の紹介だけでなく、創造につながるヒントを見つけていく。

匠のかたち 蝋燭  
手間を惜しまず、伝統の技法を守り抜く。それは言葉でいうほど、生易しいものではない。技術の高い職人ほど、自らの定めた到達点は高く、妥協を嫌う。経験で培ったカンとコツが、機械化できない唯一無二のものづくりを支えている。
 蝋燭は、火を灯せば溶けてなくなるものである。しかしそこには、想像を超えるものづくりの世界が広がっている。

オピニオン ブライアン・デヴィッド・ジョンソン(インテル フューチャリスト)
「未来をただ起こらせるのではなく、もっと意見を持つこと。」
インテルにおいて、フューチャリストという肩書きの下、未来のビジョンを提供し続けているブライアン・デヴィッド・ジョンソン氏。未来を“キャスティングする”というその手法と活動について聞いた。

トピックス 極限の世界を「水筒」によって可視化した、takramの「ハイドロレミック・システム」
デザインエンジニアリングの発想を起点に多様なプロジェクトに取り組んでいるtakramが、全く新しい概念に基づいた“水筒”をデザインした。この水筒は、あるアーティストによって想定された未来の世界のための、架空のプロダクトであるが、緻密なシナリオ設計とテクノロジーや未来に対する深い洞察力が、フィクションという枠を超えて、見る者に迫る。

トピックス 多様な文化の翻訳/介入を行う芸術家、アントニ・ムンタダス
バルセロナ出身で、現在はニューヨークを拠点に活躍するアントニ・ムンタダス。70年代より世界各地の識者を巻き込み、常に先端の手法で政治や権力への風刺を含む多彩なプロジェクトを発表してきた。その活動はわれわれに、アートが美を競うだけではなく、生きていくうえで重要な示唆を含むことを教えてくれる。

トピックス 光と影を生む彫刻としてのプロダクト「陰翳 IN-EI ISSEY MIYAKE」
4月、ドイツでのライト・アンド・ビルディングとミラノサローネで、イタリアのアルテミデ社から
「陰翳 IN-EI ISSEY MIYAKE」が発表された。デザインは三宅一生と彼のチームであるReality Lab.が担当。同チームが試作を重ねてきたプロダクトがついに製品化され、注目を集めた。

その他トピックス
炭酸飲料の世界に新たな流れをもたらすソーダストリーム
これからの都市住宅を考えるーー東京とチューリッヒの建築家たちのまなざし
テラダモケイと建築家・寺田尚樹
リッタースポーツの“正方形”に込められた企業姿勢
ウィル・アイ・アムとRCA学長ポール・トンプソンが語るイノベーション

その他連載
ザ・プロトタイプ 東京大学大学院情報学環暦本研究室「皮膜ディスプレイ」
まばたきの記憶 「プレゼントの瞬間」
廣村正彰のJunglin 「人だかりのデザイン」
東京土木LIFE 「街の空白」
本づくし・書評 湯嶋 彰/多木陽介/深澤直人
産学共同の正しいやり方 「東京デザイナー学院とリンレイ」
クリエイターズワーク&ソウル デパートメント・オブ・アーキテクチャー/ダン・アレクサンダー  ほか